国内特撮好き、40年以上に渡る仮面ライダーファンとして、評価が分かれる本作をスルー出来ませんでした。原典「仮面ライダーブラック」は大好きだったし(^^)
アマゾンプライムで同作品を一気観しました。強烈でした( 一一)。同じく特撮好きな友人から「合わなくてリタイヤした」と聞いていたので覚悟はしていましたが、確かに途中しんどかった"(-""-)"。本作世界では「怪人=差別されるマイノリティ」として描かれており、その描写には目をそむけたくなく場面も多々ありました。
しかしそれを含めても、「最後まで観てよかった」と思える実感があります。30年前の原典を拡大解釈するとこういう物語も考えられなくもないですし。
とにかく役者さん達の演技が熱い(厚い)。主人公南幸太郎を演じる西島秀俊さんは私と同じ52歳。まじか、この年で仮面ライダーを?と当初思い、、いや思わなかった。その年齢だからこそ演じられる仮面ライダーを観たい!その期待を遥かに超える深淵の仮面ライダーBLACK SUNを、西島氏とスタッフは見せてくれました。
- 印象に残った点
〇アクション
・特撮、仮面ライダーといえばアクション。全編通して怪人同士の生々しいバトルも刺さりますが、主人公がお馴染みのライダーのフォルムに「変身!」するのは中盤から。「そうこれ!これが見たかった!」ここから目が離せなくなります( ^)o(^ )。ここまでタメ過ぎです( 一一)。原典の倉田てつを氏の変身シーンに強く影響を受けたという西島氏の変身シーンの迫力は、平成・令和の若い役者さん達の変身シーンを厚みと人間力で大きく凌駕します。一回り若い中村倫也氏のシャドームーンの変身シーンも美しい。氏のシャドームーンという役への深い思い入れを感じました
〇群像劇。
・本作は過去(怪人誕生・革命・従属)から現在を繋ぐ群像劇でもあります。ルー大柴含め憎い悪役も多々います。印象的だったのは三浦貴大氏演じる「ピルゲニア」。何をしたいのか姿勢がブレブレで身勝手かつ暴力的な男。視聴者のヘイトを一身に受けていたであろう”(-“”-)”憎い人物(三浦氏の演技がよい(^^))でしたが、終盤近くではその印象が大きく変わっていきました。こうした登場人物の変遷の描き方も味があってよかったです。
〇「変身!!」
・ヒロインにあたる少女が○○されてしまう場面では、思わず「いや、これないわ」とドン引きした私ですが、これが終盤のキーになっており、その伏線にも感心させられたのです。
実はライダー変身シーンは決して多くない本作ですが、最後の彼女のその場面では感涙でした。
私の拙い語彙では本作を観た感銘を表現しきれないのですがとにかく濃い、実験的な作品、そして原典への深い想いが確かにある作品です。数多の意見「これは仮面ライダーじゃないよ」いや、確かにこれも仮面ライダーです。(平成だと、ファイズがやや近い雰囲気)
途中でリタイアした方々、特撮ファンなら本作を見逃すのはもったいない。最後までみれば、いや中盤まで見れば一気にはまります。どうか一緒に本作を語り合いましょう( ^)o(^ )