ヒムカのオタクのブログ

 宮崎市在住のオタクびとです(#^.^#)私の好きなもの、趣味などについてゆる~く書いていきたいと思います。好きなもの:読書(ミステリ、ライトノベル)、アニメ、マンガ、プロレス鑑賞、武道、ゲーム

垣根涼介著「極楽征夷大将軍」を読了!(^^)!

 垣根涼介極楽征夷大将軍を一カ月かけて読了。久々の歴史小説読破となりました(#^.^#)。鎌倉末期から南北朝時代が舞台。この時代にはあまり接したことがなく良く知らなかったため、新鮮な気分で途中から「どうなる、どうなる?」ドキドキして読んでいました(#^.^#)。

 話は鎌倉末期から、主人公(・・?「足利尊氏」の弟足利直義と執事高師直の目線で、話が進みます。そう、「ホントにあなた主人公(・・?と思うほど尊氏さんの影が薄いのですが、その理由は、後々、弟直義の述懐で明らかになります、、、

 漫画「逃げ上手の若君」でもその不可思議さが描かれてますが、歴史上の天下人の中で足利尊氏ほど、得体の知れない人はいなかったらしく、(面倒な頭を使う大事には全て丸投げ。にもかかわらず要所要所の戦ではなぜか戦上手の難敵に勝つ。敵味方問わず好かれる)直義、師直2名の尊氏を眺める呆然とした目線が面白かったです。

 同時に、弟直義さん(さん付け”(-“”-)”。読み終わった今ホントこう呼びたい( ;∀;))の生真面目で義理堅く、ひたすらに兄貴思いな在り方があまりにも切ない、、、彼の最期の方は半ば泣けてきました、、、歴史上、分野を問わず一時代を創った人の横には必ずこういう人がいたのではと思います。終始この方の心情に入れ込んで読んでいました。変人の兄貴(尊氏)や頑固な親戚、部下、貴族に振り回され続け孤軍奮闘の大変な苦労が報われず苦しみ多い半生だったようで、読んでいて辛かった、、、( ;∀;) 

 弟を亡くす前後、すでに天下人となった尊氏(40歳後半から)が、不気味に武将として成長し始めるのが奇妙で面白かったりします。

 史実として記録も残っているらしいのですが、殺伐として時代に、時に敵対もした兄弟(足利尊氏、直義)でここまで大事にし合いかばい合う仲も不思議な珍しかったようです。最期を迎えた直義さんに「お疲れ様」と声をかけたくなった( ;∀;)、、、。歴史小説読んでこんな気持ちになったのも久々です。

 今後、時折付箋をつけた個所を読み返すと思いますが、またそのたびに面白さを発見できる小説ではないかと思います。良い歴史小説に出会えて幸せ。歴史好き、小説好きで良かったと感じるのはこういう瞬間であります