ヒムカのオタクのブログ

 宮崎市在住のオタクびとです(#^.^#)私の好きなもの、趣味などについてゆる~く書いていきたいと思います。好きなもの:読書(ミステリ、ライトノベル)、アニメ、マンガ、プロレス鑑賞、武道、ゲーム

●令和5、6年にお世話になった海外・国内古典ミステリ( ^)o(^ )

 法廷小説、警察小説を良く読む私ですが、「ミステリ作品の昔の名作は一度は読んでおかなくては」という変なこだわりがあり(( ;∀;)、、、、定期的にブックオフ、図書館、amazon電子書籍をあさっては未読の古典ミステリを購入しています。昔の作品を読んで、「この当時にこんなトリックを、こんな構成を思いついたのか」「あのトリックはこの作品が元ネタかな、、、」などと感じ入るのが楽しいのですね( ^)o(^ )

 その中でここ1,2年度で「これは面白かった、、」「これは凄い」と感じた作品数点を挙げてみました。

 

〇エラリークイーン作品

エラリークイーンといえば「ローマ帽子の秘密」、「フランス白粉の謎」等国名シリーズが有名ですが、私は「エジプト十字架の謎」以外は何故か受け付けず( ;∀😉、、、その代わりハマったのが、探偵クイーンがとある田舎町で体験した事件簿「ライツヴァル編」でした。

天才肌で鳴らした主人公探偵が経験を積んで、不可思議な謎に苦悩・後悔する経緯が何となくシックリ来たのですね。

①「十日間の不思議」

 クイーンが友人から相談された事件の謎解きから始まる本作は、起きる出来事・事件自体は、窃盗事件~一つの殺人事件とシンプル。登場人物の少数。しかし400pはある本作を、私は中盤からラストまで一気読みしてしまいました。古典作品でこんなことは初めて。そうなってしまうほど、本作の後半からの緊張感と密度の濃さ、ミスリードのえげつなさが強烈です。天才探偵クイーンが再起不能寸前まで失策と後悔追い込まれる本作で、改めて海外古典の凄まじさ、後世への影響力の強さ、読者を引き込む巨匠の筆力を感じ入りました。本作で、鼻につく推理マシーンが人間性を取り戻すように感じるところが好きですね。

②「ダブル・ダブル」

 田舎町ライツヴァルで起きるアナグラムによる連続殺人事件。アガサクリスティーの「ABC殺人事件」に似ていますが、本作の方が凝っていて二重三重のミスリードが聞いています。マザーグース、迷信、宗教上の習慣が縦横に謎解きに掛かっており、犯人の悪意と周到さに、本当に100年近く前の作品か?と呆然とさせられます。それだけクイーンという作家が、自作品中で実験と試行錯誤を繰り返してきた集大成なのかもしれません。探偵さえもその作者の実験場に放り込まれたかのように、迷い、翻弄されます。終盤の犯人あてでの緊張感は壮絶です。

松本清張作品

砂の器」「眼の壁」「ゼロの焦点

 松本清張といえば、社会派ミステリの大御所のイメージがありました。しかし読んでみるとトリックの宝庫。ガチガチの推理小説でした(特に「眼の壁」)。しかも場面が映像的で視覚化しやすい。ご本人が新聞画家だったこともあると思われますが、読者が人物をカメラが追いかけているような読書感覚。イメージし易く読みやすい。「砂の器」に顕著ですが、いずれも登場人物(犯人、被害者)の複雑な過去背景を追いかけ掘り下げつつ、全ての謎が事件にまで集約していく流れは背筋が寒くなるほど見事。いずれも読書中、読後感とも満足させてくれます。

夏樹静子作品  「Wの悲劇」

日本における「ミステリの女王」と呼ばれたこの方の作品を、最近まで読んでませんでした( ;∀;)、、、。

 私が最初に手に取った著書は、ご本人が職業病である腰痛になったときのエッセイ。私自身が腰痛になった時期に共感してあって手にしたのですが、ミステリファンとしては失礼な話です"(-""-)"。火曜サスペンス劇場に良くドラマ化された記憶のためドロドロした因縁劇のイメージでしたが、弁護士朝吹里矢子などシリーズ物も、演劇的ながら筋道が明確かつ、すっきりしており読みやすく、登場する法律知識も豊富で勉強になります。

「Wの悲劇」を読んだときは「一端のミステリファンのつもりがこんな面白い国内作品をずっと知らなかったのか」と呆然としました。

「~の悲劇」シリーズ本家エラリークイーンからも激賞・推薦された本作は、とある富豪一族内で起きる連続殺人事件。「W」に3重、4重の意味が隠されており、物理的トリックだけでなく、思い込み等人の心理誘導するトリックが緻密に練られており、これは確かにクイーンの後継作だ、と感嘆させられました。

 

 つらつらと纏まりなく、最近読んで面白かった、印象が強烈だった感じた作品を国内外の古典作品から並べてみました。私の語彙・文章力が乏しく、強烈な読後感と感嘆を表現しきれずもどかしい(>_<)、、、

 思うに、優れたミステリ作者が心血を注いだ傑作は、いくら年月経っても古くならないです。今回上げていない古典名作の多くも、読み返す度にに違った感慨をもたらしてくれます、読者がよほど捻くれてなければ、どの時代になってもミステリファンの琴線に響くものですね。(クイーンについては、後期の作品群はかなり実験場になっている気もしますが)

 まだまだ開拓していない古典名作は山のようにありますので、懲りずに開拓していきたいと思います。「これをまだ読んでないの!?」というお叱り( ;∀😉のお言葉でもよいので、お勧めがあれば教えて頂けると嬉しいです。また大いに語り合いたいものです(#^.^#)